バゲットカットダイヤのラインリング【リフォームDR040】

リフォーム:シンプルなデザインほど厳しく!

シンプルリッチなバゲットカットダイヤのラインリングへリフォーム

作品について

バゲットカット(長方形)のダイヤモンドが6ピース入った指輪からのリフォームです。

リフォーム前は縦に並んでいたダイヤモンドを横向きに変更し、更にバゲットの間にメレダイヤを挟んだラインリングにしました。
デザインとしてはハイジュエリーでよく見られるシンプルなものですが、シンプルだからこそ細かな部分が目立ちます!というのは、私が繰り返しお伝えしていることです。隅々まで配慮が行き届いているか?、こだわりを持って作られているか?ということが、シンプルなジュエリーほど出来上がりの差として現れます。

今回の製作で私がこだわり、気を配ったのは以下の点です。

1.ダイヤモンドを使う個数
リフォームを考える方の多くが外した宝石を全部使おうとなさいますが、その結果イマイチなデザインになっては元も子もありません。お持ちのバゲットダイヤは6ピースでしたが、使うのは5ピースにしました。何故なら6ピース全て使ってしまうと、センターに来るのは丸型メレダイヤになります。しかし今回のデザインは、バゲットカットをセンターにした方が断然素敵です。

2.ダイヤモンドを入れる位置
「バゲットを5ピース、その間にメレダイヤを挟む」というデザインの大枠が決まり、ダイヤの入り止まりを確認しました。これは単純にダイヤモンドの大きさの計ではなく、地金やダイヤモンドの厚み、留め方なども考慮した予測が必要です。フルエタニティにするか、それとも半分?3/4??と、お客様の指サイズでどのように見えるかご説明いたしました。

3.ダイヤモンドのカット状態
同じように見えるダイヤモンドも、細かく見ていくと全て同じということはありません。私はジュエリーデザイナーであると同時に、米国宝石学会認定宝石鑑定士(GIA G.G.)でもありますので、リフォームでお預かりしたダイヤモンドもしっかりチェックさせて頂きます。厚みは同じか?、長方形の辺の長さは同じか?、またカット面は同じように見えるか?などチェック項目は多岐に渡ります。その中でどの石をセンターにすべきか慎重に選びます。

4.ダイヤモンドの留め方
宝石の留め方は各種あり、それによってジュエリーの雰囲気もガラリと変わります。今回はお客様とのご相談でバゲットカットはレール留め、メレダイヤは爪留めと違う留め方を施しました。このような細かな所の”凝った造り”が高級感を演出します。

リフォーム前に比べ幅が細くシンプルなストレートラインになったことで、他のリングとの重ね着けも楽しんでいただけると思います。様々な場面で着けていただける、使い勝手の良い指輪へと生まれ変わりました。

ジュエリー制作ノート

【制作方法】ご来店での打ち合わせ、オリジナルデザインでのリフォーム
【リフォーム前アイテム】指輪/リング
【リフォーム後アイテム】指輪/リング
【使用素材】プラチナ900、ダイヤモンド