ひとくちに「ジュエリー職人」と言っても、その種類や技量はさまざま(c06)

ひとくちにジュエリー職人と言っても、いろいろな職種があります。今回のコラムでは、ジュエリー・宝石の工房や加工職人について書いてみたいと思います。

手造り職人

基本的に鍛造金属加工職人です。地金の固まりを叩いたり延ばしたりしながら基本部を成形し、石が座る部分やその他の装飾部分などをロー付け削りだしながらデザイン画通りに形造り、石留めも行います。

紙面上に表現されたデザインを立体的に作りこんでいくので技術はもとより、センスが問われる職種です。また石留めは非常に難しい作業で経験が問われます。

ワックス職人

鋳造に適したワックスを造形する職人です。鋳造と言うと大量生産時に使用するイメージがありますが、「鋳造工法で造った方が手造り工法よりも美しく出来る」と判断した場合、たった一点の制作でも依頼する場合があります。手造り職人と同様に芸術的センスが必要で、技術とセンスの両方を併せ持つ職人はとても貴重な存在です。

座加工/組み立て職人

量産商品のセンターストーンの簡単な石座を作ったり、キャストパーツを組み立てたりする職人です。『準手造り職人』とも言えます。以前のように大量に作る商品が少なくなってきている昨今、この職人の数は減少傾向にあります。

彫り留め職人

『タガネ』と言う道具で金属を彫り起こしながら、座や爪を形成し石留めする職人です。『彫り留め』と一口に言っても数々の種類があり、熟練度が出来栄えに如実に現れます。また平らな地金上に色々な彫り柄(蔦柄、洋彫り、ハワイアン柄など)を表現する職人もいます。

仕上げ職人

鋳造された商品の仕上げ作業のみをする職人です。

CAD技術者

コンピューターを使ってデザイン画を3Dに図面作成していく技術者です。原型出力し鋳造された物は、仕上げ職人等の手を経て、最終的に金属のジュエリーとなります。

修理職人

主にサイズ直しを始めとする各種修理専門の職人です。あらゆるジュエリーに対応するため、経験がとても必要な職種です。

ジュエリー造りに携わる者として

ジュエリーは機械ではなく人が造るものですから、『誰(どこ)に頼んでも同じ』ということはありません。職人や工房ごとに得意不得意、技術や経験の差があり、それらは必ず作品に現れます。真面目に丁寧に作られた物、気持ちが入った物かどうかも、出来上がりを見れば分かります。ですから私たち発注者には、それを見抜く力が必要です。

私は今までたくさんの職人と接してまいりました。その中で、本当に語り尽くせないほどたくさんの出来事を経験し、ひとつの答えを得ました。それは『ジュエリーの出来栄えにとって、【職人との信頼関係】は非常に重要な要素である』ということです。

発注者の知識や経験によって、トラブルを限りなくゼロにすることはできると思います。しかしそれだけでは十分でありません。知識や経験を活かすためにも、お互いの間にしっかりとしたコミュニケーションがあることが大切です。微妙な曲線など一言では伝えきれない事もしばしばあります。そんな時、発注者と職人とがお互いを尊重しつつも妥協せず、粘り強く話をする・話を聞くことができるか?ということは、本当に重要なことだと思います。

どうして自社工房、専属職人なのか?(c29)

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◉販売員はおりません。デザイナーがお客様のお話を伺います。
当店のオーダーメイドは『お客様・デザイナー・職人がひとつのチーム』となってジュエリーを作るスタイルです。デザイナーが直接お話を伺い、お客様の想いを形にします。お客様の役目はプロデューサー。ジュエリー造りのワクワク・ドキドキを体験してください!
*GIA GG(米国宝石学会認定宝石鑑定士)、ジュエリーデザイナーの紹介はこちら

◉自社工房を持ち、専属の職人が手作りいたします。
サロンの隣に工房を併設し、熟練した職人が1つずつ丁寧にお作りします。制作途中にデザイナーと職人が何度も話し合い細かくチェックするため、ハイクオリティなジュエリーが完成します。また外部業者へ委託しない分お安くできるというメリットもあります。
*コラム「どうして自社工房、専属職人なのか?」はこちら

◉実物大の精密なデザイン画を作成し、そのデザイン画とほぼ同じように実物をお作りします。
原寸大のデザイン画をお作りするのは、お客様と製作者側で共通のイメージを持つため。細部までしっかり確認してから制作に入りますので、出来上がりまで安心してお待ちいただけます。また出来上がった後、イメージと違う!といったトラブルを回避することができます。
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