スタールビーのペンダント【リフォームCP045】

リフォーム:デザインと加工で高級感を表現する

スタールビーは豪華なジュエリーに使われることが多い宝石の一つです。
しかしゴージャスすぎるジュエリーは着用の機会が少なくなりがち。
そのため少しだけカジュアルダウンして、日常使いからお仕事の場、そしてあらたまった席にもと『使用範囲の広いペンダント』というテーマでデザインしました。

ダイヤモンドのようなキラキラ感は無いスタールビーですから、シンプルすぎるデザインでは寂しく見えてしまう恐れも。
スタールビーの持つ高貴なイメージを壊さないためにも、どの程度までカジュアルにして良いか?そのさじ加減に大変気を配りました。

またお客様のお仕事時の服装を拝見し、襟元に隠れないちょうど良いトップの位置と大きさを考慮したデザインをご提案させていただきました。

カボションルビーのデザインご提案いろいろ迷ってお選びいただいたデザインに基づきお作りしたのがこちらです。
とっても使用範囲が広く重宝していただいているとの、ご感想を頂戴いたしました。

作品について

『スタールビー』と呼ばれる宝石をご存じですか?
これは石の中に含まれる結晶構造の影響で、光を当てると表面に星状の光の筋が現れる(これをシャトヤンシー効果と言います)ルビーのことです。
地球がくれた不思議のひとつですね。

このスタールビー。
デザインひとつで高級にも安物にも見えてしまう、デザイナー泣かせの石でもあります。
表面をツルリと滑らかなドーム状に研磨(カポションカット)することでスターが表現されるわけですが、あくまでも光が当たると見えるスター効果ですので、光の無い(弱い)ところでは普通の赤い石に見えます。
それは少し地味な印象を抱かないでもありません。
シンプルすぎるデザインではつまらないジュエリーになってしまうことも。
かといってダイヤモンドでぐるりと囲むとやりすぎで、普段にも使いたいお客様にはちょっと合わないかもしれません。
『安っぽくならず高級感があり、でも普段にも使える』
ここがデザイナー泣かせの石、とお伝えしたところです。

このような難問はデザイナーや職人の力が試されていると思います。
高級感を表現するにはダイヤモンドをたくさん使うのが一番簡単です。
しかし当店では美しくオリジナリティのあるデザイン、そして手間の掛かる加工をすることで表現致しました。
いかがでしょうか?
メレダイヤをたくさん使うことなく『高級な印象』そして「普段使い」を感じて頂けましたら大成功かと思います。

*当店にて撮影の為、綺麗にスターが撮影できておりません。あしからず!

ジュエリー制作ノート

【制作方法】ご来店での打ち合わせ、オリジナルデザインでのリフォーム
【リフォーム前アイテム】指輪/リング
【リフォーム後アイテム】ペンダント/ネックレス
【使用素材】プラチナ900、スタールビー、メレダイヤ